誘われるままにCanada/Whistlerへ行ったのは2003年の事。
なぜか誘ってくれた友人に飛行機代まで出してもらって。
冬のリゾートでも有名なWhistler は、グリーンシーズンでもMTBにとっては天国のような場所。聖地だなんて言う人もいるくらい。
スキー場でリフトに乗って下りを楽しむパーク。周辺には、そこかしこにMTBで走れる長短選び放題のトレイルがあって、YouTubeやイメージ映像にも頻繁に出てくるし、世界中からライダーが集まる。そんな場所。
写真は、その中核を成すパークでの一枚。
オフロード用車椅子とMTBのライダーが一緒の場所で楽しんでいる。
しかもイベントの最中でもなく、日常でのこと。
僕はそれまでに、このオフロードチェアに絡んだイベントに何度かスタッフとして関わっていた。
でも、数台しかない上に、カナダから輸入されたそれはよく壊れた。一度なんて、レース会場に入ってから折れているのを発見、近くの溶接ができるガソリンスタンドのオジサンに直してもらった。部品の調達だって難しかったし、とにかく手がかかった。
日常で走らせるなんてことはとても無理だと思っていたのに、カナダではそれが可能になっていて、MTBと空間を共有できていることに驚いた。
高いホスピタリティを持ったパークのスタッフ、周りのサポートや機材の進化という要因もあるだろうけど、どんな人だって走ろうと思わなければ走れない。
国内外のホィールチェアスポーツの方と話してても、自分から望んでスポーツをする人だけに自律心に溢れた人が多い。
だからこちらも気兼ねなく一緒にいることができる。空間を共有できる。
今、ロンドンではパラリンピックが行われていて、ネットでパラリンピックとオリンピックの扱いの差についての意見をいくつか見かけた。
「なぜ扱いに差があるのか」「オリンピックに一緒に組み込んだ方がいいのではないか」「同種目に出場した場合、義足性能によって有利になったらどうするか」などなどいろんな意見があるものだなぁと感心する。
ただ、この2003年の夏のウィスラーには、そうした問題は存在しなかったなぁと。
それぞれが好きなように走り、一緒の空間でスポーツを楽しんでいた。
そうそう、ギブスしながら飛び降りを楽しんでいた人もいたのを付け加えておく。
どんな状況でもやろうと思ったもん勝ち。トライするのは楽しい。
ギブスの足裏にビンディングシューズのソールが張り付いててペダルに固定できるようになってる。
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